「経営をデザインする力」を鍛えるブログを始めるにあたって。

「経営をデザインする力」を鍛えるブログを始めるにあたって。

 VALUE LABOプロジェクトのキックオフに合わせて、「経営デザイン」にまつわるブログを始めることになりました。「経営デザイン」という言葉は、昨年内閣府から紹介された「経営デザインシート」で広く知られるようになったようですが、例えば早稲田大学大学院創造理工学研究科には「経営デザイン専攻」という専攻がありますし、まったく新しい言葉というわけではありません。

 私自身は、2015年に個人事業主として登記する際に「タツノ経営デザイン」という屋号を使い、翌年法人化する際もその名称を使用しました。「経営デザイン」という言葉には、中小企業の経営者が経営を深く考えること=経営をデザインすることを支援したいという思いを込めました。また、私はメーカー出身でものづくりに対する思い入れがあるので、「デザイン」という言葉を使いたいと思いました。

優秀なデザイナーがいればいいわけではない。

 近年、商品であれサービスであれ、ビジネスにおいて「デザイン」の重要度が増していることに、意義を唱える方は少ないと思います。当然、デザイナーが担う役割も大きくなり、彼らがクリエイティビティを発揮することが経営に及ぼす影響が大きくなります。実際、企業の事業成功に貢献して広く名を知られるデザイナーも多く存在します。

 私がかつて所属した電機メーカーにも、優秀なデザイナーがたくさんいました。ただし、リリースされる商品のデザインの評判がいつも芳しいわけではありません。また、自治体や公的機関がマッチングしてデザイナーと中小製造業をコラボレーションさせ、商品開発を行うプロジェクトが全国で行われていますが、その商品の出来(デザイン性)も、プロジェクトによって様々です。

 「デザイン」がビジネスにとってより重要となる時、それは単にデザイナーの責任が大きくなるということではなく、企業が、そして経営者が、デザインを経営資源の1つとして位置づけ、より良いデザインを世の中に送り出すことをミッションと考えること、組織としてデザインを重要視することが必要といえます。そういった問題意識を持つ中で、デザインを企業経営に統合するための経営手法である「デザインマネジメント」の考え方を知りました。

VALUE LABOの活動で実践を目指す「経営デザイン」のかたち

 Dumas, A. and H. Mintzberg (1989), “Managing Design / Designing Management” では、デザインマネジメントが、「デザインのマネジメント」と「マネジメントのデザイン」の2つの側面から成る概念であるとしています。

「デザインのマネジメント」Managing Design

  ・デザインプロセスの実行、管理

  ・デザイン戦略の立案、実行

「マネジメントのデザイン」Designing Management

  ・デザイン能力と創造性を高めるための人的資源管理、組織体制の構築

  ・デザインを核に据えた経営戦略の立案、実行

このMintzbergによるデザインマネジメントの定義に則って考える時、私の目指す「経営デザイン」でカバーできる領域が一気に広がるような感覚を覚えました。私がVALUE LABOで実践したい「経営のデザイン」とは、この「マネジメントのデザイン」の考え方をベースに、経営にデザインを有効に活用できるしくみづくり、戦略づくりと実行を目指すことであり、デザインマネジメントが組織に浸透する土台作りのことです。すなわち、「経営をデザインする」ことは、単純に経営について考えることに留まらず、デザインを経営に活用することを前提にした活動として考えています。

 そしてこのブログは、デザインマネジメントの考え方に基づいた「経営をデザインする力」を、読者の皆さんと一緒に鍛え養う場にしたいと思っています。


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